涸沢(からさわ:長野県にある穂高連峰の渓谷)カール(山地において氷河の源流部で形成された谷のことで、氷河の侵食作用によってできた地形の1つであり山地の斜面をスプーンでえぐったような地形)の紅葉は”日本一!”と言われるほどの美しさ。
「涸沢の紅葉を見ずして穂高を語ることなかれ」という名言のように、素晴らしい紅葉が見られます。
事実、わたしも何度も涸沢カールの紅葉を見に通ってきた一人です。秋にはダケカンバやナナカマドが赤や黄に染まり、訪れた人を魅了するでしょう。
比較的他の季節とは違ってある程度天候も安定しているため「ピーク」を狙って毎週通ってくる強者も多いとか!
山小屋「涸沢ヒュッテ」は、絶好のビュースポットとして知られ、シーズンにはもちろん予約がなければ泊まれません。
それでは今回は涸沢カールの紅葉は?2022一泊の予定でご紹介していきます!
涸沢カールの紅葉に合わせて行きたい!
涸沢カールの紅葉はその年によって「ピーク」が少々ズレることもあるが、一般的に9月下旬から10月上旬にかけての紅葉が大変人気!
今年2022年は10月の上旬頃ではないか?との関係筋(ベテランの登山家)の意見だ!
普段から登山をされる方はもちろん、普段は山なんかまったく興味がないあなたでも一生に一度は涸沢カールの紅葉を是非見ていただきた!
涸沢とは標高2,300mの地点に位置し、河童橋から片道約6時間の登山が楽しめルート。
基本的には泊りの行程の為、山小屋「涸沢ヒュッテ」、あるいは野営場にテント泊となります。
沢渡から上高地バスターミナルへ
始めての人は上高地へのアクセスが分からないですよね。
2022年4月17日(日)~11月15日(火)沢渡バスターミナルから始発午前5時から30分単位で出発します。
上高地バスターミナル(河童橋はすぐそば)から涸沢ヒュッテまでは片道ゆっくり6時間です。
山歩きに慣れていない人はもっと時間がかかります!
また、ザックの中身にもより疲労が変わってきます。ザックの中身(重さ)
- 涸沢ヒュッテ泊で水と1~2食分の食料:軽い(小屋一泊2食付き¥13,000税込み)
- テント泊で1泊~2,3泊:15㎏~20㎏位(テント幕営料は大人1人あたり1泊¥2,000)
- 知らない人も多い4人用レンタルテント(要予約:7月16日~10月10日まで。2週間前から予約可¥12,000)詳細は涸沢ヒュッテにご確認下さい。
①と③はお手軽ですが、②のテント泊になると15㎏ぐらいは担いで6時間は歩かなくてはなりません。
それなりに大変で疲れます。
河童橋からスタート~ |
60分 | 明神~ | 60分 | 徳澤~ | 60分 | 横尾~ | 60分 | 本谷橋~ | 120分 | 涸沢 |
小屋からでも!テントからでも!綺麗!
ほんとーに秋の涸沢カールは「素晴らし!」の一言に尽きる。
直ぐに目を引く丸い実のナナカマドを始め、ダケカンバの黄葉プラス登山者たちが一面に張りつくすテントの色々が谷を飾り、夕日を受けた山々立はアーベントロート(山用語:山で見る夕焼け。夕日を受けて空や雲が赤く染まる様子)
また早朝にはモルゲンロート!(山用語:夜が明けきらない早朝東の空より一筋の赤い光線が山筋を照らし、山脈や雲が赤く染まる朝焼けのことをいい、山がもっとも綺麗に見えるひととき。モルゲンは「朝」、ロートは「赤い」を意味します)
早めの朝食を済ませバーナーで沸かした湯で入れたコーヒーを頂きながら涸沢の紅葉を楽しむ時間は「贅沢!」に尽きますね。
翌朝水と行動食で少し上まで行こう!
翌日はそれぞれの予定でルートがあるとは思うのですが、涸沢で泊まったら、翌朝は早起きをしてザックに必要なものだけを詰め込んで出発しよう!
ヘルメット(涸沢ヒュッテではヘルメットレンタル¥1,000貸してくれます)を被り(ザイテングラート経由で穂高岳山荘ぐらいまで行くのははいかがでしょうか?
もちろんさらに奥穂やジャン。
または、北穂経由等もありますが、今回は涸沢カールの紅葉が目的なのでのんびり秋の涸沢を楽しみましょう。
パノラマコースより涸沢岳に行こう!
早朝よりヘッドライトを付けて奥穂高岳まで行けるけど、往復約7時間。
今回は涸沢カールを楽しんで!
としますので、涸沢岳から涸沢槍まで行って引き返しましょう!
往復ゆっくりと6時間のコース。
上高地バスターミナル最終の出発時刻が16時55分なので、遅くても16時まえには河童橋あたりをうろうろしたい。
涸沢ヒュッテから河童橋までは下山は約5時間。
涸沢を午前11時に出発すればそこそこの帰宅が可能。
そんなわけで、モルゲンロートは後にして、午前4時過ぎに起床して午前5時前にスタート。
パノラマコースを歩いていると午前6時前に朝日が涸沢岳を照らす。
赤色の染まる穂高岳山荘周辺の山々が感動的な色の染まる時間だ!
紅葉の激混み季節でも、早朝となるとそこそこすいている。
帰りは涸沢小屋経由で戻る。
紅葉の帰りは徳澤名物ソフトクリームがうまい!
お食事・喫茶:氷壁の宿 徳澤園、涸沢に歩いて向かうときにはそれほど感じないのだが、一通り涸沢カールを歩いて徳澤園まで帰ってくると正直、体はも~ヘロヘロ。
涸沢に何度か来たことのある方なら分かると思うが、横尾山荘はまだまだ山の中で登山者の領域だ!
でも、徳澤園までくると観光者の領域って思ってしまいます。
普段ならまず口にすることのないソフトクリーム。
仲間に勧められひと口食べてみると、も~幸せです!
早朝の涸沢岳から徳澤園まで既に約9時間ず~っと歩きっぱなし!
いつも思うのですが、「ここに徳澤園があってよかった~」と心から思う瞬間です。
帰りの上高地バスターミナルまでは、ここから後約2時間で到着です。
涸沢カールの紅葉を見たい!:まとめ
涸沢カールの紅葉は上高地の奥の奥、一寸ハイハールで行ってくる!?
なんて訳にはいきません。
普段は山に入ることのない人達がそのつもりで入山してきます!
例えば、大きな三脚を背負って一眼レスカメラを首に2,3台ぶら下げている人達とかいますよね!
一言でいうと涸沢カールの紅葉時期は超大混雑なのです。
以前の涸沢ヒュッテでの宿泊は1枚の布団を2,3人で一緒に使ったりとかありました。
最近はコロナの関係で多少ソーシャルディスタンスも考慮されていますが、小屋のHPにも「部屋内でのソーシャルディスタンスの確保は困難です!」と書かれています。
テント場でも小屋に近く平な場所は直ぐになくなってしまいます。
可能であれば、小屋もテントも平日の早めに到着することをお勧め致します。